ダックスフンドの歴史と特徴:ドイツ生まれの名犬[犬図鑑 ダックスフンド ]1

犬図鑑(た)

ダックスフンドは、胴長短足のユニークな外見と、勇敢で忠実な性格で人気の犬種です。その名前はドイツ語で「アナグマ犬」を意味し、その由来はダックスフンドが狩猟犬として使われていた歴史にあります。この記事では、ダックスフンドの起源から体の特徴まで、その魅力を詳しく紹介します。

ダックスフンドの起源

ダックスフンドの祖先は、スイス・ジュラ山岳地方に生息していた獣猟犬の「ジュラ・ハウンド」だと考えられています。12世紀頃に、この犬種とドイツやオーストリアの山岳地方にいた中型の犬「ピンシェル」を交配させて、ダックスフンドの基礎となる犬が誕生しました。

ダックスフンドは、地中に潜むアナグマやキツネなどの獲物を追い詰めるために、胴長短足の体型に改良されていきました。そのため、ダックスフンドという名前は、「アナグマ」を意味するダックス(Dachs)と「犬」を意味するフント(Hund)が由来とされています。

16世紀には、スムースコートから生まれた中毛の犬やスパニエル種を交配させてロング・ヘアードが誕生し、続いてシュナウザーやテリア種と交配させてワイヤー・ヘアードが誕生しました。これらの被毛タイプは、狩猟の対象や環境に合わせて変化したもので、それぞれに個性的な雰囲気を持っています。

ダックスフンドの特徴

ダックスフンドの最大の特徴は、胴長短足の外見です。体高と体長の比は、体高10:体長17~18が理想の数値です。柔軟な長い胴と短い脚は、狭い穴の中で体の向きを変えやすく、臭跡をたどって獲物を探すのにも適しています。長いマズルは嗅覚に優れ、力強い前足で穴を掘るのが得意です。垂れた耳は地中のトンネル内で土が耳に入るのを防いでいます。

ダックスフンドには、スタンダード、ミニチュア、カニンヘンの3サイズがあります。スタンダードは体重が約9kg、胸囲が35cm以上、ミニチュアは体重が約4kg、胸囲が30~35cm、カニンヘンは体重が約3kg、胸囲が30cm以下となっています。サイズによっても性格や気質に違いがあり、スタンダードは勇敢で獰猛、ミニチュアはおっとりと温和、カニンヘンは活発で好奇心旺盛と言われています。

ダックスフンドの魅力

ダックスフンドは、人間に対して友好的で忠実な犬種です。好奇心も旺盛で人間と行動をともにすることが大好きです。元気で明るいキャラクターは飼い主を存分に楽しませてくれることでしょう。

ダックスフンドは、頭が良く、訓練も入りやすい犬種です。子犬の頃は非常に愛らしいので、つい何でも許してしまいがちですが、やって良いことと悪いことの区別や主従関係は、はっきりつけておきましょう。ダックスフンドは、運動量が多く、無駄吠えや攻撃性が出やすい傾向があります。これらの問題行動を防ぐためには、日頃から十分な運動と社会化をさせて、ストレスを溜めないようにしましょう。

また、ダックスフンドは、胴長短足の体型が原因で、ヘルニアや膝蓋骨脱臼などの病気になりやすいです。そのため、食事管理や適度な運動、階段の昇降やソファーの上り下りなどの注意が必要です。

ダックスフンドは、その愛らしい外見と、人懐こく忠実な性格で人気の犬種です。その歴史は古く、狩猟犬としての能力も高いですが、現代ではダックスフンドは家庭犬としても大変人気があります。ダックスフンドは、その愛らしい外見と、人懐こく忠実な性格で、飼い主や家族と仲良く暮らすことができます。

ダックスフンドを飼う場合は、その特徴や魅力だけでなく、そのルーツや注意点も理解して、最後まで責任を持って面倒を見てあげましょう。